前立腺肥大症の解説。

前立腺肥大症とは

前立腺は膀胱の真下にある臓器で、尿道を囲むように存在します。男性の精子に深くかかわっている臓器で、前立腺液によって精子を活発にする役割を持っています。

この前立腺が、50歳代をすぎると肥大し始め、70歳代の10人に7人は肥大を抱えているといわれています。

肥大する原因ははっきりとはわかっていませんが、男性ホルモンが関わっていることは確実だといわれています。

前立腺肥大症の種類

前立腺肥大症には種類があり、外側に肥大する側葉肥大、膀胱側に肥大する中葉肥大、両方に肥大する側葉肥大＋中葉肥大の3種類があります。

症状

前立腺が肥大してくると、尿線が細くなり、排尿までに時間がかかったり尿が出なくなったりします。
肥大の程度により、第１期から第３期に分類され、それぞれ下のような症状が出てきます。

第1期

尿回数が増加、特に夜間に増加します。尿意切迫や切迫性尿失禁、尿が出にくいといった症状が出てきます。

第2期

排尿困難（力を入れないと尿が出ない）や残尿感、残尿、昼間の頻尿などがみられます。

第3期

膀胱の収縮力が低下し、尿意を催すことができなくなったり、溢流性尿失禁（尿がもれる）などの症状が出てきます。

前立腺肥大に対するノコギリヤシの作用

前立腺肥大がなぜ起こるのかは、はっきりとわかってはいませんが、男性ホルモンと関わっていることは確実だといわれています。

現在は、男性ホルモンのテストステロンが、前立腺の内部でジヒドロテストロン（DHT）に変化し、蛋白質を合成する事により肥大が起こると考えられています。

ノコギリヤシは、テストステロンがたんぱく質を合成するジヒドロテストロン（DHT）に変換する為の酵素（５αリダクターゼ）を抑制することで、余分な細胞増殖を起こさせず、前立腺肥大を予防するのです。

さらに、男性ホルモンと女性ホルモンとのバランスを正常に保つ効果があるため、前立腺肥大への予防効果と共に、性欲減退や低血圧などの副作用もなく、より若々しく過ごす事が期待できるのです。

前立腺肥大の自己チェック表

前立腺肥大を自分でチェックする方法として、IPSS（前立腺肥大症の症状に関する国際的評価方法）という方法があります。

表に従って、自分の排尿状態に関する症状を評価していく方法です。参考までに掲載しておきますので一度チェックしてみてください。

答えの点数の合計が８点以上の場合は何らかの排尿困難がある可能性が高いので、専門医への相談をお勧めします。

	まったく なし	5回に 1回以下	2回に 1回以下	2回に 1回	2回に 1回以上	ほとんどいつも	点数
小便したあと 残尿感がある	0	1	2	3	4	5
小便した後、 ２時間以内にまた 小便したくなる	0	1	2	3	4	5
小便の線が 途絶することがある	0	1	2	3	4	5
小便を我慢できないことがある	0	1	2	3	4	5
小便の線が細い	0	1	2	3	4	5
小便をし始める時 いきむ	0	1	2	3	4	5
就寝後、起床までに何回小便するか （回数=得点）	0	1回	2回	3回	4回	5回
計